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B-nest(ビネスト)静岡市産学交流センターの日々の業務・事業の紹介とセミナー情報などを発信中!

産学連携

「シーチキン」のはごろもフーズに行ってきました!!

シーチキンといえば、
         

はごろもフーズ株式会社(英: Hagoromo Foods Corporation)は、1947年(昭和22年)7月28日設立(創業:1931年(昭和6年))、静岡県静岡市に本社を置く、言わずと知れた日本を代表する加工食品メーカー。
コーポレート・メッセージである「人と自然をおいしくつなぐ」のとおり、自然の恵みを、暮らしや時代に即したおいしい状態で、いつでもわたしたちにお届けし続けてくれていますね。

 


今回11月16日の静岡地域産学連携コーディネータ会議では、関係者約25名にて、2020年に本店所在地に建設された工場「新清水プラント」を見学させていただきました。こちらでは、同社の主力商品「シーチキン」を製造しています。その数、年間約9000万缶!!

プラント内には、工場を学校に見立てた「シーチキンアカデミー」が創設され、プロジェクションマッピングによる座学と製造現場見学の両側面から楽しめる工夫がなされていました。児童などに向けた見学施設で、わかりやすいストーリー仕立てで理解を深めていく仕組みが大変興味深かったです156icon12 →ご参考



現場見学では、魚肉を缶に詰める充塡(じゅうてん)、殺菌、包装といったプラント内の一連の製造ラインに加え、HIC(Hagoromo Inovation Center)にて、商品開発部門・品質管理部門を見学しました。
開発部門では、約25名のメンバーで同社すべての商品の開発をしているのだそうです!!

現場は撮影不可でしたが、品質管理(衛生面)や自動化の徹底ぶりは素晴らしく、さすが日本を代表する企業だなと感じました!

その後、場所を移動し、近隣施設「河岸の市まぐろ館」2階に設置されている缶詰専用自動販売機も見学。こちらは、「缶詰自販機事業のビジネスモデル確立」に向け、当センターの産学共同研究委託事業で販売実験中のものです。連携大学である静岡産業大学の熊王康宏教授が、この見学に合わせて現地にお見えになり、詳細を説明してくださいました。



 

焼きそばやカレー、牡蠣リゾットなど、変わり種商品も!

複数言語で説明されたチラシや、ディスプレイの配色など、マーケティングの観点からさまざまな工夫が施されていました。実際に私も購入してみましたが、「なんだかワクワクする!」「ついもう一つ買いたくなる!」。この感覚が大事なんですね!!
皆さんも、現地を訪れた際はぜひ、ご自身のたのしみに、周りの方へのお土産に、缶詰自販機からの缶詰購入にトライしてみてくださいね(^^)


日頃何気なく口にしているものも、その背景やストーリーを知ることができると、商品そのものや作り手の方々に感謝が生まれることに改めて気づいた今回の視察。
お忙しい中ご対応くださった社員の皆様、この度は誠にありがとうございました。

Posted by B-nestすたっふ at 17:15

焼津から世界へ ~ 企業視察 ①株式会社イシダテック、②株式会社NEXTAGE

皆様こんにちはface01
B-nestでは、産学連携事業の一環として、企業・大学見学会を実施しています。
9月15日、B-nestが主催する静岡地域産学連携コーディネータ会議のメンバー14名が、
企業見学会を行いました。今回は、焼津に行きましたicon17


①株式会社イシダテック(静岡県焼津市坂本355)
HP;https://www.ishida-tec.co.jp/




会社紹介
「お客様のためだけの”秘密兵器”をつくるために。」
株式会社イシダテックは、焼津市に本社を置く食品・医薬品業界向けの省力化機械を「顧客企業からの要望に即した形で設計製造」するメーカーです。静岡県下8社目のDX認定事業所で、2022年にはZ世代の注目企業に選ばれました。


同社の一番の強みは「”秘密兵器”の製造」です。秘密兵器とは、世界中のお客様それぞれのニーズに合わせて設計されたオーダーメイド機械を言います。

創業者の石田 稔 様は通称・焼津のエヂソン。同氏は戦後静岡の輸出の主流であった「みかんの缶詰」「マグロの缶詰」に使用する原材料の加工機械を製造し、職工によるマンパワーが中心であった作業を機械化による効率的なものに変えました。
商品充填量を肉質変化に左右されず自動で抑制する機械は、工数だけでなく、誤差の削減に繋がり、販売数量増加による売上の増加から、結果として働き手の給料にも影響します。
ただ機械を製造するだけでなく、働く人のことも大事にする。その姿勢は今に受け継がれています。
 



看板娘のビーナス(写真)

最近では、焼津港で漁協と連携し、AIを用いた魚の判別機を開発しています。これまでは関係者の目視で、体表の傷の有無や、魚種の判別を行っていましたが、やはり人の目には限界があります。
例えば「傷がある魚」と聞いてどのような魚が思い浮かびますでしょうか。
うろこが剥がれている魚。少し擦れのある魚。太い傷のある魚。
基準を言語化するのは非常に難しいですが、その判断にAIを用いることで属人的な作業が一気に標準化されます。
まだAIの学習段階ではありますが、来夏の導入に向けて着々と準備を進めていらっしゃいます。
工場の見学も行いましたが、秘密兵器の開発段階につき、写真を撮ることはできませんでした。






企業視察の様子

製造された機械は日本国内だけでなく、世界でも使用されています。
そんな同社ですが、最近では”宇宙”へ飛び出そうとしています。

「静岡食材で、宇宙日本食をつくりたい!」
“宇宙食博士ちゃん”こと増田結桜(ゆら)様による「チームゆら」。
HP; https://team-yura.jp/
今回ご担当いただいた小山和希様はチームゆらのクルーNo.1としてもご活躍されています。

地球規模で活躍される同社の今後の活躍に目が離せません。



②株式会社NEXTAGE(静岡県焼津市坂本355)
https://nextagecorp.com/

■会社紹介
2社目は1社目のイシダテック様の敷地内で研究開発を行っている、株式会社NEXTAGE様です。

同社は、コンテナ内でワサビを栽培し、どこでもワサビが栽培できるような技術開発を目指しています。本社は東京ですが、静岡R&Dセンターとして、実験用のコンテナをイシダテック様の敷地内に設置し、実験を行っています。
現在日本ではワサビの生産量が下降していることから、取引額が上昇。海外での需要の伸びもあり、生産と受給に大きなギャップが生まれております。
新規就農しようにも、ワサビ田を新しく作ることは難しく、また使用可能なワサビ田もなかなかありません。
そこで栽培モジュールを開発し、過度な投資をせずとも栽培可能なシステムを研究しているのが同社です。
条件を変えて栽培することで、どのような条件が一番栽培に適しているかを日夜研究しています。完成した場合には、イシダテック様と装置開発の検討を行う予定とのことです。
まだ研究段階ということで公開できる情報は多くありませんが、今後どのような形になっていくのか非常に楽しみです。


実験用コンテナ

お忙しい中ご対応くださった各関係の皆様、
ご参加くださった皆様、この度はありがとうございました。

Posted by B-nestすたっふ at 10:09

静岡県西部地域の産業を学びに ~企業視察② 浜松工業技術支援センター編~

②浜松工業技術支援センター(浜松市北区新都田1丁目3-3)



午前中の視察に引き続き、午後は、同テクノポリス内にある浜松工業技術支援センターへ。同センターは、県内に4か所(静岡市・沼津市・富士市・浜松市)ある静岡県工業技術研究所の1機関で、浜松には、地域産業の特色から①光科、②材料科、③繊維高分子材料科、④機械電子科の4部署がおかれています。

今回は、鈴木敬明センター長による施設概要の説明に続き、繊維高分子材料科の鈴木重好様より、同センターが浜松地域CFRP事業化研究会・静岡大学と共に令和2年より3年の年月をかけて行われた軽量高強度材料(CFRP※)関連のプロジェクト研究についてご説明いただきました。

※CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics):炭素繊維強化プラスチック。
樹脂を炭素繊維で強化することで、樹脂単体よりも高い強度や剛性を得ることができる。


世界各国で環境・燃料規制、ロボット産業成長等が進む中で、部品の小型化や軽量化によるエネルギーの効率化は必須。さらにはより「軽くて強い」材料が求められる中で、鉄の6倍、アルミの3倍の強度を有するCFRPが注目されてきました。
今後、自動車等の大量生産の中で、物性を高めようとする際に生じる、コスト・生産性等の課題クリアを目指したのが今回の研究開発です。


(参考)
・昨年度末に行われた研究発表の概要は↓↓
「新成長分野発展に貢献する軽量高強度材料(CFRP)の高効率成形技術の確立」
こちら←からは、CFRP技術を動画でもご覧いただけます(外部サイト引用)

説明の後、施設内にて、CFRPの研究で使用された成形機やX線CT、金属3Dプリンタ等の機材を見学させていただきました。
  

 



開発段階に短時間で試作したり、クレーム時に精密機器を見直したりと、自社製品を検証したい場面は様々ですが、中小企業の皆様が、高額の機器を導入・設置するのは難しいこともあり、そんな時、同施設にて、手ごろな使用料で活用できるのは非常にありがたいと思います。
施設内には静岡県IoT推進ラボのサテライトも構えており、浜松には計4社の技術体験ブースが設けられています。
静岡県の民間企業の皆様。御社が有する高度な技術活用等において何かしらの課題が生じた際は、本施設で受けられるサポートもぜひご活用されたらいかがでしょうか!


多分野での技術・製品開発において日本初・日本一を誇るものづくりのまち、浜松。
各社の大規模工場が並び立つ浜松テクノポリスは、大変広大できれいでした。中心を通るテクノロードは緑溢れ、ゆとりや豊かさをも感じる空間。私たちの生活に当たり前にあるたくさんのモノの中に、この場から生み出された日本が世界に誇る技術が生かされていると思うと、とても感慨深くなりました。

お忙しい中ご対応くださった各関係の皆様、ご参加くださった皆様、この度はありがとうございました。

  

Posted by B-nestすたっふ at 14:37

静岡県西部地域の産業を学びに ~企業視察➀ テイボー編~

皆さんこんにちはface01
B-nestでは、産学連携事業の一環として、企業・大学見学会を実施しています。
7月11日、B-nestが主催する静岡地域産学連携コーディネータ会議と、静岡大学を中心に組成された静岡化学懇話会の合同メンバー20名が、企業見学会を行いました。今回は、西部遠征です!

①テイボー株式会社MIM開発センター(浜松市北区都田町11135)


同社は、1896(明治29)年帝国製帽株式会社として浜松市駅周辺に設立されました。
浜松といえば工業が有名ですが、実は元々は繊維産業も盛ん。
富国強兵の時代、サラリーマンが背広とセットで着用する中折れ帽(高級紳士帽子)の製造を始めたところ、当時の天皇陛下も視察にお見えになったとのこと、非常に信頼度の高い企業であることが伺えますね。さらに、1964年の東京オリンピックではなんと、日本選手団の制帽に同社製品が採用されたそうです。(帽子製造は1974年に中止)

1957年からは、帽子の原材料であるフェルトの加工技術を活かし、マーキングペンのペン先を開発、製造開始。フエルト芯にとどまらずアクリル芯やプラスチック芯などを次々と手掛けられました。そのほかにも、ペン先技術を活かし、「顔に描く」、つまり化粧品分野も手掛けるなど、幅広い分野で世界をリード。
現在では製品の輸出比率が約70%、ここ浜松の地から世界約60か国の人々のもとに届けられているそうです。

そんな同社が現在注力しているのが、「MIM(Metal Injection Molding)事業」
MIMとは → コチラ

MIMの技術を使用した製品の開発経緯や同社独自の技術内容、及び今後の展開等について、執行役員の寺田様よりご説明いただきました。


新たなマーキングペンのペン先開発・製造をきっかけに独自のMIMの開発を進めてきた同社ですが、この技術の挑戦を繰り返した結果、現在はペン先開発のみならず、さまざまな分野の部品加工への応用に成功、MIM技術を活用したさらなる事業拡大を目指しているとのこと。



自動車・医療機器・携帯電話やAV機器・時計‥等、幅広い分野へ応用が可能。実際の製品を見せていただきました。

説明後は、MIM開発センターの工場内にて、金属粉混練・射出成形・焼結等の作業風景を見学させていただきました。工場内は非常に清潔で、整理整頓が徹底されているのが印象的でした。

※工場内は撮影不可


「MIMには、金型・金属・有機化学等、いろんな知識・知見が必要なため、お客様からご要望いただいた新たな商品を手掛けるたび、一つずつ勉強しています。鳴かず飛ばずの時代を経て、現在は全売上の約20%を占めるところまで来ました。」と、寺田様。
長い年月をかけて試行錯誤を繰り返し、唯一無二の製品を生み出し続けている作り手さんの言葉、心に響きました。

午後の部の報告に続きます。

Posted by B-nestすたっふ at 11:36

富士・富士宮地域の産業を学びに ~産学連携視察見学会の開催~

皆さんこんにちはface01
B-nestでは、産学連携の一環として、企業・大学見学会を実施しています。
9月13日、B-nestが主催する静岡地域産学連携コーディネータ会議のメンバーの22名が、企業見学会を行いました。今回は、東部遠征です!

①株式会社エコネコル(富士宮市山宮3507-19)


同社は、1950年に佐野マルカ商店として創業、現在は従業員200名超の産業廃棄物処理事業の大手企業です。主要事業の「資源リサイクル事業」では、廃家電や廃車などから出る鉄・非鉄・貴金属・レアメタル・プラスチック等、さまざまな原料のリサイクル加工と製品販売を行っており、今回は本事業の工場見学をさせていただきました。


富士宮市某所に集合し、工場までは全員で車移動

・廃品粉砕・材料選別・再資源製造と、処理工程に沿って 3か所の工場を見学させていた
 だきました(工場内は写真撮影NG)。
 敷地は非常に広く、工場間の行き来には車移動をするほどでした!
  資源循環の処理・加工フローは→コチラ
  
・材料選別に必要な各種設備を保有する同社では、選別だけでも磁力・風力をはじめ、
 5工程もあります。

・選別された資源は、鉄・銅・アルミなど各種貴金属類、その他、プラスチックや
 ダスト等(これらの軽いものは固形燃料を製造)、新たな資源として販売しています。


・においがないことも驚きました!!
 今回は「産業廃棄物処理工場」ということで、正直「悪臭」を覚悟して出向いたのです
 が、どの工場も、古いもの特有のにおいが全くといっていいほどなく、従業員・近隣・
 環境等に対する経営者サイドの配慮を感じました。
 従業員の皆さんが笑顔でハキハキと挨拶して下さる姿が非常に印象的でした。


見学後の意見交換会

②富士工業技術支援センター(富士市大渕2590-1)


午後は富士市に移動しましたicon17
同センターは、県内に4か所(静岡市・沼津市・富士市・浜松市)ある静岡県工業技術研究所の1機関で、富士には、地域産業の特色から①製紙科、近年注目を浴びている事業の②CNF科、そして③機械電子科の3部署がおかれており、今回は主に①及び②についてご説明いただきました。



①製紙科
まず、製紙産業の現状ですが、日本は製紙の生産量が世界第3位(1位:中国、2位:アメリカ)であり、富士市は中でも国内の紙・板紙生産量第1位で、約10%を占めます。
現在の国内の紙業業界については、Eコマースの普及により、配送用の段ボール原紙の需要などは増えていますが、新聞・印刷紙などはやはり激減。さらに、これらの古紙を原料とした製品においては、今後原料不足が確実です。

製紙科では、業界を支えるため、新たな再生紙抄紙(紙を抄(す)く)技術の研究開発や製紙工業等に関する各種試験を行っています。

②CNF科
CNF(セルロース・ナノ・ファイバー)とは  
植物由来の次世代素材。木材などの植物繊維の主成分であるセルロースをナノサイズ(1mmの百万分の1)にまで細かく解きほぐすことにより得られる木質バイオマス資源。
軽量・頑丈・寸法が安定といった特徴を兼ね備えることから、プラスチックなどの製品にとどまらず、化粧品・食品など幅広い分野での活用を目指し、現在多くの企業や機関で研究や用途開発が行われています。


現状は、製造技術・価格高などの点から、年間生産量は60トン弱、出荷金額は53億円ほどにとどまり、2030年の市場予測3000トンに向けて、生産量拡大や設備稼働率を上昇させるためには、まだ課題が多くあるようです。

富士地域は製紙業が盛んなため、CNFの研究に適しているだけでなく、製紙産業のさらなる活性化に向けて、地域をあげて、研究に力を入れています。
このような状況下において、富士市にある同センターでも、CNFを研究したい企業へのサンプルの試作提供や、ナノレベルのCNF繊維の観察や測定などに力を入れるなど、公的機関の立場から産業活性をサポートしているとのこと。
その他、CNF研究の第一人者である東京大学磯貝 明特別教授の研究室を施設内に設置し、近隣企業の方々が気軽に相談できる体制をとっています。

当日は説明の後、施設内を見学させていただきました。





静岡県の民間企業の皆様。御社が有する技術の革新や活用等において何かしらの課題が生じた際は、公共機関で受けられるサポートもぜひご活用いただいてはいかがでしょうか!


お忙しい中ご対応くださった各関係の皆様、ご参加くださった皆様、この度はありがとうございました。

Posted by B-nestすたっふ at 16:27

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