皆様こんにちは
B-nestでは、産学連携事業の一環として、企業・大学見学会を実施しています。
9月15日、B-nestが主催する静岡地域産学連携コーディネータ会議のメンバー14名が、
企業見学会を行いました。今回は、焼津に行きました
①株式会社イシダテック(静岡県焼津市坂本355)
HP;
https://www.ishida-tec.co.jp/
会社紹介
「お客様のためだけの”秘密兵器”をつくるために。」
株式会社イシダテックは、焼津市に本社を置く食品・医薬品業界向けの省力化機械を「顧客企業からの要望に即した形で設計製造」するメーカーです。静岡県下8社目のDX認定事業所で、2022年にはZ世代の注目企業に選ばれました。
同社の一番の強みは「”秘密兵器”の製造」です。秘密兵器とは、世界中のお客様それぞれのニーズに合わせて設計されたオーダーメイド機械を言います。
創業者の石田 稔 様は通称・焼津のエヂソン。同氏は戦後静岡の輸出の主流であった「みかんの缶詰」「マグロの缶詰」に使用する原材料の加工機械を製造し、職工によるマンパワーが中心であった作業を機械化による効率的なものに変えました。
商品充填量を肉質変化に左右されず自動で抑制する機械は、工数だけでなく、誤差の削減に繋がり、販売数量増加による売上の増加から、結果として働き手の給料にも影響します。
ただ機械を製造するだけでなく、働く人のことも大事にする。その姿勢は今に受け継がれています。
看板娘のビーナス(写真)
最近では、焼津港で漁協と連携し、AIを用いた魚の判別機を開発しています。これまでは関係者の目視で、体表の傷の有無や、魚種の判別を行っていましたが、やはり人の目には限界があります。
例えば「傷がある魚」と聞いてどのような魚が思い浮かびますでしょうか。
うろこが剥がれている魚。少し擦れのある魚。太い傷のある魚。
基準を言語化するのは非常に難しいですが、その判断にAIを用いることで属人的な作業が一気に標準化されます。
まだAIの学習段階ではありますが、来夏の導入に向けて着々と準備を進めていらっしゃいます。
工場の見学も行いましたが、秘密兵器の開発段階につき、写真を撮ることはできませんでした。
企業視察の様子
製造された機械は日本国内だけでなく、世界でも使用されています。
そんな同社ですが、最近では”宇宙”へ飛び出そうとしています。
「静岡食材で、宇宙日本食をつくりたい!」
“宇宙食博士ちゃん”こと増田結桜(ゆら)様による「チームゆら」。
HP;
https://team-yura.jp/
今回ご担当いただいた小山和希様はチームゆらのクルーNo.1としてもご活躍されています。
地球規模で活躍される同社の今後の活躍に目が離せません。
②株式会社NEXTAGE(静岡県焼津市坂本355)
https://nextagecorp.com/
■会社紹介
2社目は1社目のイシダテック様の敷地内で研究開発を行っている、株式会社NEXTAGE様です。
同社は、コンテナ内でワサビを栽培し、どこでもワサビが栽培できるような技術開発を目指しています。本社は東京ですが、静岡R&Dセンターとして、実験用のコンテナをイシダテック様の敷地内に設置し、実験を行っています。
現在日本ではワサビの生産量が下降していることから、取引額が上昇。海外での需要の伸びもあり、生産と受給に大きなギャップが生まれております。
新規就農しようにも、ワサビ田を新しく作ることは難しく、また使用可能なワサビ田もなかなかありません。
そこで栽培モジュールを開発し、過度な投資をせずとも栽培可能なシステムを研究しているのが同社です。
条件を変えて栽培することで、どのような条件が一番栽培に適しているかを日夜研究しています。完成した場合には、イシダテック様と装置開発の検討を行う予定とのことです。
まだ研究段階ということで公開できる情報は多くありませんが、今後どのような形になっていくのか非常に楽しみです。
実験用コンテナ
お忙しい中ご対応くださった各関係の皆様、
ご参加くださった皆様、この度はありがとうございました。